インテリアの高い質感と都会に映える優雅なエクステリアから多くの支持を集めるハリアー。
一方で、「最近のマツダ車はカッコイイ」と、現在大人気のCX-5。
同じミドルサイズSUVとして何か違いはあるのか、価格・リセールバリュー・ボディサイズ・内装・パワートレイン・維持費を比較してみます。
ハリアーとCX-5の価格を比較
ハリアーを新車で購入する場合の価格は約300万円から460万円といったところです。
これだけ幅が広いのはグレードの多様さによるものであり、とりわけ格差の大きなシリーズといえます。

出典:マツダ
それに対して、CX-5の新車は約250万円から380万円という価格設定です。
CX-5もグレードによる差はありますが、その幅は130万円となっています。
これは他のシリーズと比較しても、それほど広いわけではありません。
ハリアーは高級感をセールスポイントにしていることもあり、かなり強気の価格設定であるのが特徴です。

出典:トヨタ
さらに価格に幅を持たせることにより、グレードの上位モデルにプレミアム感を付けています。
そのため、初期費用を抑えることを第一として比較するなら、CX-5のほうに軍配があがるでしょう。
中古で購入する場合もこの傾向は大きく変わりません。
ただし、互いの差は少し縮まっているため、両方から選択したい人は中古に絞って検討するという手もあります。
人気のあるシリーズであるため、新車と中古車のどちらも値下がりのペースはゆるやかです。
ハリアーとCX-5のリセールバリューを比較
新車から3年・3万キロの売却時でハリアーは約80%前後、CX-5は65%前後となっています。

出典:トヨタ
ハリアーはガソリン車のリセールバリューが非常に高い傾向にあり、先代モデルの30系ハリアーにおいても状態次第では高値での売却に期待ができます。
下位グレード(エレガンス、プレミアム)は走行距離による相場差異が少なく、これが上位グレードになるほど相場差異が大きくなっていく傾向にあります。
また、ガソリン車よりも数値が下がってしまいますが、ハイブリッド車もリセールバリューは高い傾向にあり、70%前後あります。

出典:マツダ
一方のCX-5のリセールバリューは65%前後。
ガソリン車とクリーンディーゼルのリセールバリューはほぼ同等の数値。
その他、付加価値としてサンルーフ、人気の高い白や黒といったボディカラーであれば、売却時に評価が高い傾向にあります。
しかし、修復歴がある車両やボディカラーがシルバーや紺といった場合は、リセールバリューも下がる可能性があります。
両者をリセールバリューだけで比較すると、ハリアーの方が現段階ではリセールが良い傾向にあります。
もし、3~5年のスパンで車の買い替えを行っているのであれば、ハリアーの方が売却時に高価買取に期待ができるのではないでしょうか。
ハリアーとCX-5のボディサイズを比較
ハリアー | CX-5 | |
---|---|---|
全長(mm) | 4,725 | 4,545 |
全幅(mm) | 1,835 | 1,840 |
全高(mm) | 1,690 | 1,690 |
ホイール ベース(mm) | 2,660 | 2,700 |
ハリアーとCX-5のボディサイズを比較した場合、全長がハリアーの方が若干長い程度でそれ以外はほぼ同じです。
そのため、運転時に違いを体感することは少ないでしょう。
ハリアーの全長は4,725mmで全幅は1,835mmであり、全高は1,690mmとなっています。
それに対してCX-5は、全長が4,545mmで全幅が1,840mmであり、全高が1,690mmです。
特に全高についてはまったく違いがありませんし、全幅に関しても同じといっても差し支えがない程度の差です。
あえて注意点を挙げるのであれば全長に20㎝近い差があります。
そのため、CX-5がなんとか入る程度の駐車スペースしかないのであれば、ハリアーを停めるとわずかにはみ出ることになるでしょう。
横を擦るリスクに関しては差がありませんが、駐車したときに頭が道に出た状態になりかねません。
法律的な問題も関係してくるので慎重に選ぶ必要があります。
購入後に自宅の駐車スペースをリフォームがすることになると、大きな出費につながってしまいます。
そのため、購入前に駐車スペースを正確に計測したうえで、両者を比較したほうが良いです。
ハリアーを中心に検討している場合は特に気を付けましょう。
ハリアーとCX-5の内装を比較
内装に関しては、しっかりと比較したいと考える人が多いでしょう。
ハリアーとCX-5のどちらも非常に力を入れているポイントだからです。
簡単にいうと、質感を重視するのであればハリアーのほうが優れています。

出典:トヨタ
これはCX-5に比べての話に留まらず、さまざまなシリーズの上位モデルと比較しても負けていません。
素材が良いのはもちろんですが、贅沢ともいえるほどの質感が心地よさを演出してくれます。
イルミネーションにも統一感があり、まさにラグジュアリーを徹底している車種といえるでしょう。
乗車するときは車内の照明が光って迎えてくれます。

出典:トヨタ
※エンブレムマークはプログレスに標準装備
このように、ドライバーに優越感を持たせるような工夫が多いです。
もちろんCX-5も統一感はありますし、白を基調としているため、清潔感では勝っているといえます。
目を見張るほどの高級感があるわけではないですが、上品さという点で比べると負けてはいません。

出典:マツダ
形状に関しては、ダッシュボードの周りがハリアーのほうが流線形であるなどの違いがあるので、自分の好みに合わせて選択することになります。
メーター周りに関しても、盛り上がりのシルエットに差があるので、運転のしやすさを考慮して、座ったときに違和感がないほうを選ぶことが大切です。
ハリアーとCX-5のパワートレインを比較
ハリアーとCX-5のパワートレインを比較して目立った差はありませんが、CX-5にはクリーンディーゼルの存在が大きいです。
燃料が軽油となるため、レギュラーガソリンに比べ大幅に燃料費を抑えることができると予想できます。
また、CX-5の人気はこのクリーンディーゼルモデルに支えられていると言っても過言ではありません。
エクステリアやインテリアのデザインも重要ではありますが、経済的な要素も考慮して比較することは大切です。
ハリアーとCX-5の維持費を比較
月間300km乗った場合
月間1,000km乗った場合
※JC08・WLTCモード、レギュラーガソリン=130円、軽油=110円で算出
当然ですが、どちらも所有すると保険や車検、駐車場代などの維持費がかかります。
>>ハリアーの維持費は高いのか?|節約できそうなポイントと必要な年収
ほとんどの要素において大きな差はありませんが、唯一気にしたほうが良いのは燃費ですとはいえ、ハリアーとCX-5は燃費においても、極端な差があるわけではありません。
そのため、数値的な比較をするよりも、両者の特徴の異なる点を把握しておくのが望ましいです。
CX-5にはディーゼル車があり、燃料がガソリンより安くなっています。
ディーゼル車は以前は黒煙を巻き上げて環境破壊につながるイメージが持たれていました。
しかし技術の発達により、現代ではずいぶんエコになっているので、後ろめたく感じる必要はないでしょう。
そのため、頻繁に使用する人にとって有力な選択肢といえます。
だからといって、ハリアーが著しく劣っているという認識は間違いです。
ガソリン車のなかでは、かなり優秀な部類に入るからです。
1Lあたりで比べると、CX-5のディーゼル車と3km前後の違いしかありません。
燃費を維持費の中心として考えるなら、僅差でCX-5の勝利という評価になります。
ただし、オイル交換に関しては、ディーゼル車のほうが頻度が高くなることもあるため、総合的には逆転する可能性もあります。
>>ハリアーハイブリッドの燃費の口コミ|旧型(30系)との燃費比較
まとめ
- 新車価格帯はハリアーの方が若干高い
- リセールバリューはどちらも優秀であるが、数値でいうとハリアーの方が良い傾向にある
- ボディサイズはほぼ同サイズ
- 個人差もあるが、内装はハリアーの方が豪華な印象がある
- 維持費に関しては、CX-5はクリーンディーゼルのラインアップがあり燃料代だけに焦点を絞るとお得感がある
ハリアーとCX-5はどちらも人気の車種であり、スペック面における共通点が少なくありません。
そのため、あまり深く考えずに価格やデザインだけで決めてしまう人も多く見受けられます。
しかし、細かいところでは気になりやすい違いもあるので、安易に選んでしまうのは良くありません。
しっかりと比較をして、トータルで満足感の高いほうが選ぶことが大事です。
乗り心地も大切な要素であるため、試乗させてもらうことも重要なポイントになります。
実際に街中を運転してみると、見ただけでは感じなかった差に気付くことも十分にありえます。
どちらも高価なシリーズなので、後から違和感を覚えて後悔しないように、事前のチェックを怠らないようにしましょう。